かけだし君主の魔王修業

前の更新がちょうど2年前だと気づいて、ヒエッ! ってなりました、やにおです。
なんでもないようなことが、しあわせだったと思う……。
 
ちなみにその後『リプレイ・メビウス』シリーズはおかげさまで好評をいただき、完結しました。本当に評判よくてうれしかったです。ハハハ。
その後、まあボチボチと途切れなく仕事を続けてきたわけですが、このたび、みなさまの応援のおかげもありまして、めでたく新リプレイシリーズを開始することになりました。
それがこちら!

『グランクレストリプレイ かけだし君主の魔王修業』1巻、本日発売でございます。
内容紹介や口絵、そして試し読みなどはこちらの特設サイトでご確認ください!
富士見書房公式 TRPG ONLINE | グランクレスト広報室第11回
https://ssl.fujimi-trpg-online.jp/freepage/287

内容については上記リンクを参考にしていただければ。
本のコンセプトは、
 
・TRPG初心者がロードを担当することで「ロードとはなにか」をわかりやすく提示する
TRPG初心者、として声優の藤井ゆきよさんをお招きしたわけですが、ゆきよさんの新鮮なリアクションや発想は、経験者にとっては楽しく、同じ初心者・未経験者にはわかりやすいのではないかと。
『グランクレストRPG』には国運営を含めて多くのルールがありますが、その中で一部のルールをざっくり省略したり、段階的に導入したりしています。このへん、「どのルールを使っていないのか」なんかも、経験者の方には参考にしていただけるかもしれません(初心者向けセッションとかで)。
 
・セッションが想定外の展開になってGMがわたわたする
この本には二話(セッション二回分)収録されていますが、一本目は途中からかなりアドリブで進めています。また、セッションの結末も想定外のもので、キャンペーンのプロット自体もそこで組み直しています。ゆきよさんの自由な発想から来た、こういった流れはTRPGに独特のものであり、楽しいアクシデントとしてお届けできたんじゃないかと思います。
先日、突発的に出演させていただいたドラゴンブックのニコ生で、キミくん(副編集長の細野くん)が「元のシナリオに戻そうと思えば戻せたよね?」と言ってましたが、ま、確かにそうです。その上で、予定外の展開の方が面白い、と思ったので、対応する形で進めています。
それに、流れ的にも、想定外の方が自然かな、と思ったのもあります。
逆に、二話目では、一話目である程度プレイヤーのツボを確認した上で、確実に反応がもらえる・盛り上がるようにフックを配置しているので、そのへんの対応なんかも意識して見ると面白いかもしれません。
 
・「へんな国」の住人たちと成長
もともと、国を作り、国が成長するところを見せるのが、リプレイの企画時の狙いでした。結果、「魔物だらけの国」という「へんな国」になりましたが、そこを含めて、いろんな住人が集まり、国が成長していく(仲間が増え、領地が増え、施設などができていく)姿を楽しく描写できたのではないかと思います。
自分はもともと、「へんなNPC」をたくさん出すのが好きなので、そういう意味でも、結果的にいい流れになったかなーと。
 
ま、そんな感じで、以前のリプレイともまた違った感じで、面白い本になったと思っております。ぜひぜひ、よろしくおねがいします。
 
それと、今回(も)、原稿をたくさん書きすぎて厚い本になってしまったのですが、ページ数がギリギリだったので、あとがきに書けなかった話。
一応、あとがきの補足というか、あとがきのあとがき……という感じで、本文を読んだ方向けに。
今回の本(セッション)で、特に影響を受けたというか、元ネタ的なものというか、についてです。
少しスペースあけておきますね。
 
 
 
 
 
はい。あとがきの補足です。
えー、元ネタってわけではないんですが、後から「あ、これに影響を受けていたな」という作品について。
 
・ざくざくアクターズ
はむすたブログ http://hamusuta.blog-rpg.com/ (作者さまのブログです)
ざくざくアクターズ-まとめwiki - トップページ http://www34.atwiki.jp/zakuaku/pages/1.html
 
名作フリーゲームです。去年末に完結しており、今から遊ぶのもおすすめ!
一話で「ゴブリンの村」について、とっさに「はぐれの村」と名づけていますが、これは「ざくアク」の「ハグレ王国」が明確に元ネタです。
意識はしていなかったのですが、実際、登場NPCの一部にも、「ざくアク」のキャラに似たキャラがいたりもします。
たくさんの面白いキャラ、笑える導入と泣けるクライマックス、など、自分の芸風にも大きな影響を受けている名作です。
特に序盤の、雪乃のエピソードが個人的にすごく泣ける……。
おすすめです!
 
パコと魔法の絵本

パコと魔法の絵本 [DVD]

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二話、シロの絵本の話の、元ネタ……というわけじゃないんですが、なんとなく影響受けたな、と。
この映画、決して演出や全体の流れがすごく好き! ってわけではないんです。
ないんですが、表題の、パコと絵本のエピソードだけは、もうぐちゃぐちゃに泣ける。泣きすぎてティッシュ空になる。
こういう、一発で全部もっていける系のエピソードを作りたいなぁ、と思っています。
 
・メリーゴーランドへ!
リンクはKindle版。
これも、二話のシロ絡みの、こっちは明確に元ネタです。
藤田和日郎先生の短編集に掲載されている短編で、自分はこの話がものすごく好きでして……。
もう何十回も読んでいるのに、読む度に泣ける。
実は短編としてのプロットは破綻していると思うのですがw、そんなことはどうでもいい、パワーがあります。
大好きな短編です。
 
そんな感じで、元ネタ紹介でした。
気になったら、ぜひぜひこちらも見てみてください。