『リプレイ・アカデミア』シリーズ、第三巻

 どもども、やにおでございます。
 わたくし、初の文庫リプレイシリーズとなりました『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア』。
 この8月に発売された3巻で、完結となりました。
 元々、全2巻の予定*1で始めましたこのシリーズ、幸いにもご好評いただき、こうして三巻まで出すことができました。これも、応援してくださったみなさまのおかげです。ありがとうございます。

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(3) 戦え! 第三生徒会』
 さて、最終巻となったこの『戦え! 第三生徒会』では、思い残すことのないよう、巨大学園を舞台にした異能アクション、そして青春ラブコメとしてやりたかったことを、精一杯詰め込んでみました。
 あらすじは、と言いますと……・

星川修太郎の妹は、メイドロボだった!? 未来予知(フラグ管理)や運命操作(セーブ機能)を備えた彼女を利用し、メインヒロインの座を奪い合う御影透子と光月れい。はたして、その戦いを制するのは――。

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(3): ライトノベル: 中村やにお F.E.A.R. | 角川書店・角川グループ

 ……といった具合の、大変アホらs……ゆかいなものとなっておりますが、もちろん! これまでにない強大な敵による陰謀、学園都市全体、オーヴァードアカデミアという存在そのものの危機、そして、これまでにないほどの逆境と――それに、多くの仲間たちの力を合わせて立ち向かう第三生徒会! という、シリーズクライマックスらしい内容になっております。
 ギャグあり、萌えあり、シリアスあり、燃えあり……ホロリとするシーンも、あるかもしれない、そんな一冊です。
 しらび先生の素敵なイラストもぜひ、お楽しみに! 口絵はこちらから参照(PDF)できます。
 よろしくおねがいします!
 
 全三冊のお手頃なシリーズということで、これまで『アカデミア』シリーズを知らなかった方にも、是非、1巻から手にとって頂ければ、と思います。現代異能アクション『ダブルクロス The 3rd Edition』を使用し、超人と一般人の共存する巨大学園を舞台にした、現代異能青春ラブコメアクションです!

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(1) 進め!第三生徒会 (富士見ドラゴン・ブック)

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(1) 進め!第三生徒会 (富士見ドラゴン・ブック)

 

*1:「オーヴァードアカデミア」というステージ紹介のためのリプレイだったので、そもそもは1冊の単発だったのを、富士見書房の編集さんに企画を気に入っていただいて2冊になったのです。

「本当の気持ちなんてマンガにしか描けないよ」――『中国嫁日記』に

今更なんだけど、井上純一『中国嫁日記』の、単行本について書く。
レビューでもないし、感想でもない……いってみれば、まあ、思い出話だ。
 
 
僕が、井上さんに初めて会ったのは、十五年ほど前で、その時僕はまだ学生だった。
十五年の間、仕事の上で、というか、そもそも仕事を始めるところから、本当にお世話になったし、「やにおくん、生活苦しいでしょ」と、同人誌の原作を任せてくれて、その頃色々と行き詰まっていた僕には、その収入は本当にありがたかった。
 
井上さんが結婚するまで、僕は井上さんと、毎月、最低でも一回は食事をし、朝までアニメやゲームの話をした。井上さんは、そのたびに「金に困ってないか?」と聞いてくれた。
仕事で何度も迷惑をかけて、怒られたことも何度もあって、それでも、月に一回は食事をして、朝までアニメやゲームの話をしていた。
 
 
中国嫁日記』1巻に収録された書き下ろし長編「中年男と中国娘」には、井上さんが月(ゆえ)さんと出会い、そして、「お付き合い」を始めるまでの経緯が描かれている。
 
ここで描かれたエピソードを、僕はすべて、井上さんから聞いたことがあった。
中国に通い始めた時のこと、K水さんのこと、お見合いのこと、デパートでの最初のデートのこと、海南島のこと。
井上さんから聞いていた話と、マンガに描かれていた話は、少しずつ、食い違う。
 
たとえば、マンガの中の「ジンサン」は、月さんに初めて会ったとき「…か!! かわいいっ」と思う。
一緒に食事をした時の「井上さん」は「中国人の見合い相手ね−、まあ、若いけど、そんなすごい美人ってわけじゃないよ」と言った。
 
たとえば、「ジンサン」は、海南島に月さんを誘う時、「オロオロ」して「ドキドキ」する。
「井上さん」は、「今度、海南島に行くことになったわー。でもまあ、きっとうまくいかないしね、まあ、どうでもいいよね」と言っていた。
 
僕は――井上さんと知り合って十五年目の僕は、『中国嫁日記』を読んで、
「マンガの中の『ジンサン』こそ、『本当のこと』だ」と、そう思った。
 
 
井上さんが結婚して、毎月、一緒に食事をして、アニメやゲームの話をする習慣がなくなった。
それから、しばらくして。
久しぶりに会った井上さんに、僕は言った。
「僕が当時、井上さんから聞いた話と、マンガの中の話は違う。でも、マンガの『ジンサン』の方が、本当でしょう?」
 
井上さんは、少しだけ照れたような顔してから、「そうだよ」と言った。
「本当の気持ちなんてマンガにしか描けないよ」
 
「みんなそうだろ?」
 
僕は、井上さんを指さして笑いながら、「みんなそうなわけないでしょ。あんたアホですか」と思ったので、そう言った。
井上さんは、なんだか釈然としない顔で、「そうかなぁ……?」と呟いていた。
 
 
見合いから、結婚するまで、井上さんはずっと、「彼女」の話を、どうでもよさそうに、つまらなそうに話していた。
中国嫁日記』の単行本を読みながら、僕はあの時の、井上さんの、どうでもよさそうな、つまらなそうな顔を思い出す。
そして、くくく、と、思い出し笑いをする。
 
「本当の気持ちなんてマンガにしか描けないよ」
 
末永く、お幸せに。
 
 

中国嫁日記 一

中国嫁日記 一

中国嫁日記 (二)

中国嫁日記 (二)

 
 
 

ニカンダヨー

はいー、わたくしの書いたリプレイ、2巻が発売されました!

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(2) 燃えろ! 第三生徒会』
 
でございます!
おかげさまで、一巻は大変好評を頂きまして、無事、二巻の発売となりました。
ありがたやありがたや!
 
萌えあり笑いありの、学園異能ブコメアクション! となっております。
さらにその上! 今回は、表題の通り、「燃え」る展開を重視してみた……のですが、
えー、既に購入した方からは、
「笑い疲れた」「電車の中で読んで大変な目にあった」「笑い声で家族から不審がられた」
といった声が寄せられております。
その、なんだ、楽しんで頂けているようで、なによりです!
 
また、『ダブルクロス』のゲームデザイナーであり、プレイヤーとしても参加している矢野俊策と、Twitter上で宣伝トークなどもいたしました。それをまとめて頂いたのがこちらになります(さいころままさん、いつもありがとうございます!)。
 
宣伝DX!風雲★アカデミア&デイズ・ドラマCD!! - Togetter
 
1巻を読んで頂いた方には、きっと、前よりもさらに楽しめる一冊となっていると思います。
また、これを機会に1〜2巻をまとめて読んじゃうぜ! のも大変オススメでございます!(揉み手)
そんなわけで、ひとつよろしくおねがいします!

トーキョーN◎VAサプリメント発売

 トーキョーN◎VA The Detonationのサプリメント、『アウターエッジ』が発売されました!
 “最先端”をテーマに、ブランチと義体ルールのアップデート、追加ワークス、追加装備などの膨大なデータ! そして、ニューロエイジの文化や日常、“現在の姿”を解説するワールドパートに、前後編のミニキャンペーン形式のシナリオがついております。F.E.A.R.さんのサイトの紹介ページはこちら
 わたくしも全体的に色々と書かせていただいております。よろしくおねがいします!

 今回も、『マーダーインク』『ナイトウォッチ』『ワールドオーダー』同様、稲葉義明先生に、章扉の扉小説を書いて頂きましたが……今回の、P111、ワールドパート扉の小説はすごい! 昔からN◎VAで過ごしてきた我々には、もう涙なくしては読めない一本です……。発売前から「あの扉小説はすごい!」とことあるごとにアピールしてきましたが、発売後、「すごいすごい言われていたので構えて読んだらほんとにすごかった」「正直泣いた」といった感想が続々きております。
 ぜひぜひ、稲葉さんの傑作をお楽しみください。

リプレイ・アカデミア1巻発売

 どうもどうも、やにおでございます。
 ご、ご無沙汰……しています……(目を逸らしつつ)。
 
 えー、この12月に、わたくし、中村やにおの書いたリプレイが出ます。わー。

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(1) 進め!第三生徒会 (富士見ドラゴン・ブック)

ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・アカデミア(1) 進め!第三生徒会 (富士見ドラゴン・ブック)

ダブルクロス The 3rd リプレイ・アカデミア(1) 進め! 第三生徒会』

 です、はい!
 ダブルクロスのステージ(舞台)のひとつ、超人たるオーヴァードと、一般人の共存する学園都市、「オーヴァードアカデミア」を舞台にした、学園ラブコメストーリーでございます。
 
「デザイナーさん、ハーレムですよ、ハーレム!」
 
 みたいな感じですよ!
 最初の打ち合わせでそう言ったら、ゲームデザイナーの矢野さんは「ちょっと何言ってるかわかんない」ってリアクションでしたけどね……。矢野ェ……。
 
 “ミスター三下”大畑顕演じる転校生が、声優の片岡あづささん、佐藤有世さんという豪華ゲストによるPCヒロイン、そして次々と登場するNPCたちに囲まれて学園生活をエンジョイする、楽しいリプレイでございます。
 ちなみにPCは4人、もうひとりは矢野ですが、「矢野もヒロインやってよ」って言ったら、出てきたのが\あたいは天才だー/しか言わない幼女だったので、ヒロインからマスコットキャラに華麗な転身を遂げていました。矢野ェ……。
 
 愉快痛快、ほんのりセンチメンタル……背中越しのセンチメンタル……みたいな感じで、笑いあり涙ありのシリーズになっております。ぜひぜひ、よろしくお願いします!
 
 リプレイにつきましては、他にも、
F.E.A.R.さんの紹介ページ
Twitterで矢野とやった宣伝トークをまとめてもらったTogetter
 で、内容がわかると思います〜。
 また、ふぃあ通の12月更新分にも呼んでいただき、キョドりつつお話させてもらっております。
 

サイン会とニコ生

 発売にあわせ、23日のGFコン、通称年忘れコンと、そして25日には秋葉原で、菊池たけし先生、藤井忍先生とサイン会をやらせて頂きます。年忘れコンの方には、あかねちゃんこと佐々木あかね先生もいらっしゃいます。ゴーカ!
年忘れコンサイン会
きくたけサンタと愉快な仲間たちサイン会
 こちらもぜひぜひよろしくおねがいしまっす。
 

筆名統一しました

これまで、「中村知博」名義と「中村やにお」名義で混在していた筆名を、主に「中村やにお」に統一することにしました。
 
ゲーマーズ・フィールドでの連載「Neuro Beat!! REMIX」のほうも、6月末発売の15th-4号から中村やにお名義に変更します。変わらぬご愛顧をお願いします。
 
これまでどう使い分けていたのか、というと、主にTRPGの仕事を「中村知博」名義で、それ以外を「やにお」名義でやっておりまして。これは、特に考えがあってそうしていたわけではなく、なんとなくそうなった、というか、TRPGのほうは「本名がいいよ」って最初に言われたのでそのまま、みたいな感じですね。
 
統一すっかなー、と思ったのは、もうねー、仕事の場から日常生活まで、ほとんどの場面で自分は「やにお」と呼ばれているからです。実は名刺もやにおで刷って(TRPGのほうの仕事は営業の必要がなかったため)まして、先日、矢野俊策先生に「お前、名刺やにおなのなー」と突っ込まれた、というのがきっかけです。
 
まあ、そもそもTRPGファンからも「やにお」と呼ばれていたわたくしですので(そらまー、ここもやにやに日記ですし)、特に何が変わるわけでもありませんが、ひとつあらためてよろしくお願いします。
 
【追記】
そういうわけですので、これまで「禁煙したらペンネーム変えるわ(キリッ」と言ってたのはナシになりました! ま、いまのとこ禁煙の予定はないですがw

さよなら放置

いやはや2年くらい放置してます、すいません。
仕事の方は、すっかりTRPG専門な感じで、あれこれやっております。
 
今年の2月には、鈴吹太郎先生との共著で、アルシャードのリプレイが出ました。
これは、過去に執筆したリプレイの新版です。

 
自分の執筆した『腐食都市』は、2003年にアルシャードサプリメント『オン・ユア・マインド』に掲載されたもの。現在進行中のリプレイシリーズ『アルシャード・トライデント』の関連から、加筆修正をくわえての新版が出版されることにあいなりました。ありがたいお話です。
 
FEARさんの紹介ページはこちら。
http://www.fear.co.jp/information/als_ryk_info.htm
 
「そろそろ再始動するわー」とアチコチで言っては放置していたブログですが、そろそろ本当に再始動して、TRPGセッションのボンクラ話や、あれこれ書いていきたいです。よろしくおねがいします!
今度はホントだよ!